一般財団法人 脳神経疾患研究所 附属P 総合南東北病院 救急救命科

救急救命士（救急救命科）
の仕事Introduction to EMT Work

皆さまは「救急救命士」という職業をご存知でしょうか？救急車に乗っている医療従事者は、すべて医師や看護師だと思っていませんか？実は、救急現場で最初に皆さまの命を守る重要な役割を担っているのが、この救急救命士なのです。
救急救命士は、救急現場や救急車内で、医師の指示の下、高度な救命処置を行うことができる国家資格を持つ専門家です。心肺蘇生、除細動、気道確保、特定の薬剤投与など、以前は医師にしかできなかった処置の多くを、現場で即座に行うことができます。2021年10月に施行された救急救命士法の改正で、病院内でも条件付きで救急救命処置が行えるなど、救急救命士の活躍範囲が広がりました。
救急救命士の主な役割は、救急現場から医療機関に到着するまでの間、傷病者の状態を適切に評価し、必要な救命処置を行うことです。この「病院前救護」と呼ばれる活動は、傷病者の予後を大きく左右する重要なものです。災害時の救護活動や、地域住民への応急手当の普及啓発活動なども行っており、地域の救急医療体制を支える重要な柱となっています。